「婚活アンガーマネージメント」理想と現実のギャップ「心の期待」
投稿日:成婚カウンセラー、色彩&音声アドバイザーの大平雅美です。
今日のテーマは「婚活での理想と現実のギャップ」
―イライラは「心の期待」が作り出していた
「仕事は大丈夫なのに、婚活はどうしてこんなにイライラしてしまうんだろう?」
「たった一言でこんなに傷つくなんて、自分が弱いのかな?」
婚活をしていると、いつもより自分の感情が大きく揺れやすくなることがあります。出会いのはずが、なぜか“怒り”や“落ち込み”を連れてくる……。
実はこれ、あなたが“繊細すぎるから”ではありません。むしろ、人としてごく自然な反応なのです。
では、婚活中に怒りが生まれる背景には、どんな感情構造があるのでしょうか。
◆ 怒りは「第二感情」――その下にある本当の気持ちとは?
以前もお伝えしましたが、怒りとは、単独で発生する感情ではないということ。怒りは「第二感情」とも呼ばれ、その下には必ず何らかの「一次感情」が存在しています。
たとえば―
- 悲しかった
- 寂しかった
- 不安だった
- 自分を否定された気がした
- 期待していたことが裏切られた
これらの感情が蓄積し、最終的に「怒り」として表出されるのです。つまり、「イライラしている」と感じたとき、それは“本当の自分の気持ち”から目をそらしているサインかもしれません。
◆ 婚活では「期待」「理想」が怒りの引き金になりやすい
婚活中は、心の中に多くの期待が生まれやすい状況です。
- この人とはうまくいきそう
- ちゃんと向き合ってくれるはず
- 誠実な言葉でやりとりしてくれるだろう
- プロフィールに書いてあることは本当だろう
もちろん、期待するのは自然なことですし、希望を持つことは前向きな行動です。
しかし、その期待が相手によって裏切られたと感じたとき、心の中に「怒りの種」が生まれます。たとえば、こんなケースは頻出します。
●ケース1:LINEの返事が遅い
「興味があるなら、もっと早く返すのが普通じゃない?」と感じて、イライラ。
→ 実は、「ちゃんと向き合ってくれるはず」という期待が裏切られたショックが原因。
●ケース2:話を聞いてくれない
「こっちはちゃんと向き合ってるのに!」という怒り。
→ 「対等に会話したい」「尊重されたい」という価値観が踏みにじられたように感じて怒っている。
●ケース3:実物とプロフィールが違いすぎる
「嘘をつかれた」「信用できない」と強く反応。
→ 「誠実な人と出会いたい」という強い願いが砕かれたことに傷ついている。
こうしてみると、怒りの正体は、
「私が思っていた通りに相手が動いてくれなかった」
という「期待のズレ」から来ていることがわかります。
◆ 怒りを感じたら「何を期待していたのか?」を探ってみる
怒りが込み上げたときは、こう問いかけてみましょう。
「私は、本当はどんなことを期待していたのだろう?」
「相手にどんな振る舞いをしてほしかったのだろう?」
そこには、自分でも気づいていなかった「大切にしたい価値観」が隠れています。
怒りの奥にあるのは、
「誠実に扱ってほしい」
「大切にされたい」
「ちゃんと向き合ってくれる人と出会いたい」
というごく当たり前の、健全な願い。
怒りにフタをせず、冷静にその裏側をのぞいてみることで、感情に流されることなく“自分の本音”に気づくことができます。
◆ 婚活で怒りが出やすい人の共通点とは?
婚活中に怒りやすい人には、以下のような傾向があります。
- 自分に厳しく、理想が高い
- 他人にも同じレベルの誠実さを求めがち
- 「こうあるべき」という思い込みが強い
- 過去の経験から、傷つくことに敏感になっている
これらはすべて「悪いこと」ではありません。
でも、期待が裏切られたときに過剰に反応してしまうことで、感情のアップダウンが激しくなり、自分自身を消耗させてしまいます。
◆ 怒りを「気づきのきっかけ」に変える
婚活で怒りを感じるのは、あなたが真剣だからこそ。
本気で向き合っているからこそ、ズレや違和感にも敏感になるのです。
その怒りを「破壊」ではなく「気づき」に変えるために――
怒りの奥にある自分の期待や価値観に目を向けてみてください。
怒りの感情を丁寧に扱えるようになったとき、
あなたの婚活は、もっと軽やかで穏やかなものに変わっていきます。
補足
怒りのピークは「6秒」しかない!
婚活の現場では、想定外のことがよく起こります。
思っていたような返答が来ない、誠実そうに見えた人の態度が急に変わる、会う前は盛り上がったのに実際の会話は噛み合わない――。
そして、そんな“想定外”に出会った瞬間、私たちの中にふっと「怒り」が芽を出します。
でもこの怒り、実はほんの数秒のピークを越えれば、自分でコントロールできることがわかっています。
アンガーマネジメントの基本として知られるのが、「怒りのピークはたった6秒間」という事実です。
これは脳の「扁桃体(へんとうたい)」という、危険を察知して感情を発火させる部位が、刺激を受けた直後に最大限に反応するのが約6秒だということに基づいています。
つまり、最も感情が高ぶっているのはほんの数秒で、そこをやりすごすことができれば、理性的な思考に戻れるのです。
怒ってすぐにメッセージを返してしまったり、「なんでそんなこと言うの!」と反射的に反論してしまったりするのは、この6秒のタイミングで行動しているから。逆に言えば、この6秒間に「間を取る」ことで、自分を守ることができるのです。
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先日、「婚活アンガーマネージメント」講座を受講された女性がおっしゃっていました。
「そういえば、私の祖母はとても落ち着いた人で、私が小さい頃に怒ったり癇癪持ちになったりすると、”はい、10秒かぞえて~”とよく言われました。そういうことだったんですね」
実際に怒りのメカニズムを勉強しなくても、心を平静にゆったり構えている方は、自然に身に着いたこのだったようです。おばあちゃんの言葉に名言ありです。
◆ 感情はあなたの味方になる
婚活中は、いつもと違う環境・人間関係・やりとりが次々に訪れます。そのなかで感情が揺れるのは当然のことです。大事なのは、感情を敵と見なさず、味方として扱うこと。
怒りや不安をコントロールできる人は、自分のペースで出会いに向き合うことができ、きっと良い出会いが訪れることでしょう。
@「婚活アンガーマネージメント」6
☞「婚活アンガーマネージメント」以前の記事はこちら(1-5)
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