コラム

愛の対象

東北大地震の揺れは東京でも大きなものでした。
マンションの高層階などでは、特に揺れは増幅されたようです。

これは、そのときのあるご夫婦の話です。
地震発生時、ご主人は仕事で家を離れていて、奥さんだけが部屋にいました。
そこにあの大地震が起きました。
大きな揺れに水槽が台ごと倒れて壊れました。
その水槽には、ご主人が大切に大切に飼っている熱帯魚がたくさん泳いでいたのですが、壊れた水槽から放り出され、床でバタバタと跳ねていたそうです。
奥さんは自分のことなど顧みず、ご主人の大切な魚たちだからと必死で救おうとしました。
ですが、その甲斐もなく魚たちはすべて死んでしまったのだそうです。
落胆する奥さんがふと自分の足下を見ると、なぜか血が落ちていました。
このとき、初めて手に何ヶ所もケガをしたことを知ったそうです。
ご主人の愛するものを救うことしか考えられず、夢中で行動していたのでケガを負ったことにまったく気付いていなかったのです。

その後、なんとか帰宅したご主人に「魚がみんな死んじゃった……」と、とても済まなそうにしていたそうです。
「魚が死んでしまったのは残念だけど、僕の大切なものを必死で守ろうとしてくれた彼女にすごく感謝しています。」
ご主人はそう語っていました。

とっさの時に、どれだけ相手のことを思えるか、考えられるか。
さらに、「好きな人が大切にしているもの」さえも愛情の対象にできるかどうか。
そんな愛情の形こそが、人生のパートナーに求められるものだと思わせてくれました。

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